후리가나로 읽는 일본 고전
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もくげきしゃ
目撃者
国枝 史郎
国枝 史郎의 目撃者(もくげきしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,567자 · 6화면
ミラは何うしても眠れなかった。
夜も更けて真夜中を少し廻った頃だったが、二階では彼女の息子のウィリアムと嫁のエフィが先刻から喧嘩を続けているので、ミラは一時間余りも床の中で眼をぱちくりさせていた。彼女はウィリアムが腹を立てたが最後、手に負えぬことを知っているだけに余計心配でならなかった。彼女の耳にはウィリアムが床をばたばたさせながら、切りに喚いている声や、エフィの途切れ途切れに言う言葉が遠慮なく聞えて来た。エフィの急所を衝く言葉は相手を、益々苛立たせるばかりで到底ウィルを宥める所ではなかった。
ミラは床から起きて鏡台の上の燈火を点けた。空箱に薄手の模様の繻子をかけ、安物の鏡を置いたばかりのお手製の鏡台だが、彼女はその前に腰掛けると、頭髪用のブラシを取上げて、何時もの様に髪にブラシをかけながら昂ぶる神経を静めようとした。気が付いて見ると、手先はぶるぶると顫えブラシをちゃんと持つにも骨が折れたが、併しブラシの剛い毛で髪を梳いてゆく中に彼女は次第に心が落付いて行くのを感ずるのだった。
二階からは最早ウィルの喚く声は聞えて来なかった。二人の声は鈍重な低声に変って行った。