후리가나로 읽는 일본 고전
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しんぴこんちゅうかん
神秘昆虫館
国枝 史郎
国枝 史郎의 神秘昆虫館(しんぴこんちゅうかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 105,803자 · 213화면
キラッと閃めく物がある。揮った刀や槍の穂に、月の光がぶつかったのだ。
一所に石楠花の叢があった。その叢の根にうずくまり、様子を窺っている人影があった。
ソロリと立ち上がった姿を見れば、手に小脇差しを引っ下げている。ベットリと血に濡れている。小褄をキリキリと取り上げている。その下から見えるのは、緋縮緬の長襦袢で、その裾から見えるのは白いふっくりとした綺麗な脛だ。髪は結綿、鬼鹿子、着ているのは黄八丈の振り袖である。が、両袖とも捲くり上げている。頭の弁天松代である。衣裳も手足も紅斑々、切られたのではない返り血だ。敵を幾人か切り斃し、その血を浴びたものらしい。
「さあてこれからどうしたものだ。うむ」と云うと合点をした。「さっき隠れた楓の植え込み、右手に立っていた一つの建物。妾にゃア何んとなく気になるよ。ひとつあそこを探って見よう」
これも六感で感じたのだろう、呟くと同時に弁天松代は、クルリと体の向きを変え、暗い木間を伝い伝い、その方角へ引っ返した。
四方へバラバラに散ったと見え、一ツ橋家の侍達は、その辺に一人もいなかった。「有難いねえ」と弁天松代は、サ――ッと建物へ馳せつけた。