일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんろのまき

神鷺之巻

泉 鏡花

泉 鏡花의 神鷺之巻(しんろのまき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 26,672자 · 54화면

아오조라 문고

一

白鷺明神の祠へ――一緑の森をその峰に仰いで、小県銑吉がいざ詣でようとすると、案内に立ちそうな村の爺さんが少なからず難色を顕わした。

この爺さんは、

「――おらが口で、更めていうではねえがなす、内の媼は、へい一通りならねえ巫女でがすで。」……

若い時は、渡り仲間の、のらもので、猟夫を片手間に、小賭博なども遣るらしいが、そんな事より、古女房が巫女というので、聞くものに一種の威力があったのはいうまでもない。

またその媼巫女の、巫術の修煉の一通りのものでない事は、読者にも、間もなく知れよう。

一体、孫八が名だそうだ、この爺さんは、つい今しがた、この奥州、関屋の在、旧――街道わきの古寺、西明寺の、見る影もなく荒涼んだ乱塔場で偶然知己になったので。それから――無住ではない、住職の和尚は、斎稼ぎに出て留守だった――その寺へ伴われ、庫裡から、ここに准胝観世音の御堂に詣でた。

いま、その御廚子の前に、わずかに二三畳の破畳の上に居るのである。

さながら野晒の肋骨を組合わせたように、曝れ古びた、正面の閉した格子を透いて、向う峰の明神の森は小さな堂の屋根を包んで、街道を中に、石段は高いが、あたかも、ついそこに掛けた、一面墨絵の額、いや、ざっと彩った絵馬のごとく望まるる。