후리가나로 읽는 일본 고전
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しんろのまき
神鷺之巻
泉 鏡花
泉 鏡花의 神鷺之巻(しんろのまき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 26,672자 · 54화면
と告り威す。――命ばかりは欲いと思い、ここで我が鼻も薙刀で引そがりょう、恐ろしさ。古手拭で、我が鼻を、頸窪へ結えたが、美しい女の冷い鼻をつるりと撮み、じょきりと庖丁で刎ねると、ああ、あ痛、焼火箸で掌を貫かれたような、その疼痛に、くらんだ目が、はあ、でんぐり返って気がつけば、鼻のかわりに、細長い鳥の嘴を握っていて、俎の上には、ただ腹を解いた白鷺が一羽。蓑毛も、胸毛も、散りぢりに、血は俎の上と、鷺の首と、おのが掌にたらたらと塗れていた。
媼が世帯ぶって、口軽に、「大ごなしが済んだあとは、わしが手でぶつぶつと切っておましょ。鷺の料理は知らぬなれど、清汁か、味噌か、焼こうかの。」と榾をほだて、鍋を揺ぶって見せつけて、「人間の娘も、鷺の婦も、いのち惜しさにかわりはないぞの。」といわれた時は、俎につくばい、鳥に屈み、媼に這って、手をついた。断つ、断つ、ふッつりと猟を断つ、慰みの無益の殺生は、断つわいやい。
畠二三枚、つい近い、前畷の夜の雪路を、狸が葬式を真似るように、陰々と火がともれて、人影のざわざわと通り過ぎたのは――真中に戸板を舁いていた。――鳥旦那の、凍えて人事不省なったのを助け出した、行列であった。