후리가나로 읽는 일본 고전
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しんろのまき
神鷺之巻
泉 鏡花
泉 鏡花의 神鷺之巻(しんろのまき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 26,672자 · 54화면
……
その暑中の出店が、日光、軽井沢などだったら、雲のゆききのゆかりもあろう。ここは、関屋を五里六里、山路、野道を分入った僻村であるものを。――
――実は、銑吉は、これより先き、麓の西明寺の庫裡の棚では、大木魚の下に敷かれた、女持の提紙入を見たし、続いて、准胝観音の御廚子の前に、菩薩が求児擁護の結縁に、紅白の腹帯を据えた三方に、置忘れた紫の女扇子の銀砂子の端に、「せい」としたのを見て、ぞっとした時さえ、ただ遥にその人の面影をしのんだばかりであったのに。
かえって、木魚に圧された提紙入には、美女の古寺の凌辱を危み、三方の女扇子には、姙娠の婦人の生死を懸念して、別に爺さんに、うら問いもしたのであったが、爺さんは、耳をそらし、口を避けて、色ある二品のいわれに触れるのさえ厭うらしいので、そのまま黙した事実があった。
ただ、あだには見過し難い、その二品に対する心ゆかしと、帰路には必ず立寄るべき心のしるしに、羽織を脱いで、寺にさし置いた事だけを――言い添えよう。
いずれにしても、ここで、そのお誓に逢おうなどとは……譬にこまった……間に合わせに、されば、箱根で田沢湖を見たようなものである。