후리가나로 읽는 일본 고전
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まつりのよる
祭りの夜
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 祭りの夜(まつりのよる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,781자 · 20화면
そのような話、私にはちと意外だった。
まだありますよと、お留さんは話すのである。――或る時、荷物があって、人力車で帰って来た。御苦労さん、と言い捨てて家にあがった。だいぶたって、お留さんが何かの用で、玄関の方へでてみると、俥屋はそこで、蹴込みに腰かけて煙草を吸っている。なにも人の家の玄関先で客待ちをしなくても、とお留さんが小言を言うと、奥さんはもうでかけないのかね、と俥屋は怪訝そうだ。聞いてみると、まだ俥賃を貰っていないが、と言う。それを政代に伝えると、笑うどころか、ひどく不機嫌に黙りこんでしまった。狂人のような不機嫌さだった。
そのような話も、私にはちと意外だった。
「だって、みんな、こうるさくて、気が利かなくて、先廻りばかりしているんだもの、癪にさわるじゃないの。」
「おかしいなあ……。なにも怒ることはないじゃありませんか。親切……お人よしの親切というものも、買ってやらねばいけますまい。」
「とんまだから、お人よしに見えるのよ。親切というものは、わたし、そんなものじゃないと思うわ。」
彼女のいう親切は、全く純粋無垢なものだった。人の顔を赤くさしたり、恥しい思いをさしたりするようなものは、どんな善良な気持からでたものにせよ、親切とはいえないのだ。