후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記(七)
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(七)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 330,262자 · 662화면
豆と豆がら
一だん低く。
正成は“廂の床”にひれ伏していた。
もとよりここは花山院の今内裏(仮の皇居)だが、天皇のおわすところ、どこでもそこを清涼殿と呼ぶのが慣わしなのである。で、左右の公卿列座もすべて清涼のかたちどおりであるが、ただどこか狭くはあった。そして玉座と謁者との距離も、まったく間近であったから、正成の姿も、咫尺の畏れを、いちばいその背に平たくしていた。
「廷尉」
「はっ」
「直々、奏聞におよびたいとは、いかなる儀か、それにて申しのべたがよろしかろう」
一公卿の声だった。
侍座には坊門ノ清忠、洞院の公賢、近衛、三条など、上卿たちの顔も見える。そして、正成がそも、何を訴え出たのかと、彼ひとりへ視線をそそぎあっていた。
「時局、容易ならぬときにいたりましてござりまする。……そのうえに、叡慮をわずらわし奉るは、まことに、恐懼にたえぬとはぞんじますなれど」
「む……」
と、後醍醐のおうなずきが洩れた。
後醍醐も、この功臣を、おわすれでは決してないが、なにぶん、群臣あまたな中である。とかく家柄の低い一廷尉正成をとくに日頃お召というわけにもゆかない。……折ふし正成からの願いだった。