후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記(三)
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(三)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 222,108자 · 446화면
それも彼女がまだ西華門院(後宇多の後宮)に仕えていた女童の頃から知っている。
兼好も、かつては後宇多の仙洞に北面として近侍していたことがあったからだ。
しかしその小右京は、やがて恋人の日野俊基と人も羨むような家庭をもった――と、そこまでは兼好も聞いている。――が、俊基が鎌倉へ曳かれて斬られた後の消息は、さっぱり聞いてもいなかった。
それをいま、道誉からふいに彼女の名が言い出されたので、薄命な佳人の以後の漂いを、兼好もすぐ現実の波間に置いてみたのだった。
「じつはの、法師」
道誉は、言いつづけた。
「まだこんな乱にもならぬ以前から、日野朝臣とわしとは、公的にも、また私の交わりも浅くなかった。するうち、血の気の多い朝臣はあんなふうに突ッ走って、ついに鎌倉の断罪に会うてしまったのだが」
「して、小右京の君は、ちかごろどうしておりますか」
「後家となって、仁和寺の辺りにかくれておるそうな」
「では、世に背いて」
「安心せい。おぬしの嫌いな尼には未だなっていないそうだ」
「いや近ごろは、尼もあまり流行りません。平家の世頃には、男を亡くした女、恋にやぶれた女、女の半分は、ぞくぞく、尼になったものですが」