후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記(三)
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(三)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 222,108자 · 446화면
加賀田の方でも、早や勅使の下向と耳にしたろうが、すぐ報らせておけ。それでも来ねばそれまでだが」
すると、恩智左近までが、
「再度、この爺も参りましょうず」
とばかり、二騎となって、駈け去った。
ひろい邸内は、人も馬も出払って、空洞のような夜気が吹き抜けていた。秋の霜に弱まった虫の音がどこかでする。……奥では寝つかない三郎丸(正儀)を寝かしつけている乳母の歌う子守唄が河内訛りをおびてあわれに洩れてくる。
「殿、いまの間に」
久子が膳を運ばせてきた。子を持ってからも、夜々の食事は彼女が給仕していた。そして自分も共にする。
すぐ終った。
そして、それがすんでも灯を横に、良人の影は、怏々と揺れ悩んでいるかにみえる。久子は、側に冷んやり侍した。多聞丸も二郎丸もみな寝たらしい。
「久子。……ここだけはと思うていたが、ついに来るものがここへも来た。……地上は一つ車輪の上のようなものだった。地上に足をのせているかぎり、その輪廻の外に生きるわけにはゆかないとみえる」
「お苦しそうでございます。白湯にお持薬でも持ってまいりましょうか」
「あとでよい。……それよりはの、同族どもと寄るまえに、そなたの胸もききおきたい。