후리가나로 읽는 일본 고전
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しほんたいへいき
私本太平記(四)
吉川 英治
吉川 英治의 私本太平記(四)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 229,324자 · 458화면
とか「箒ノ頭さま」とか、とかく艶名高い方だったから、いまさら師直へやぼな忿懣をもらしもならず、すでには席いっぱい、咽せるばかりな脂粉の群蝶も来てそれに取り巻かれる段となっては、もういさぎよく笑顔を作っているしかなかった。
妓たちは、朱唇をそろえて、まず言い囃す。
「どうした風の吹きまわしなんでしょう?」
「伊吹さまと師直さまの、お連れ合いなんて」
「変ね」
「変よ」
「どっちも、むずかしいお顔をしてさ」
「ホ、ホ、ホ、ホ」
彼女たちは、恐れを知らない。柳営に聘され、高時の浜御所によばれてもこうなのである。とくに高時の前では、日ごろの猛者や大名が、彼女たちの繊手にかかると手も足も出ない有様を見て高時がよろこぶとこから、自然、鎌倉の妓ほど、東国武人を手玉にとり馴れているものはなかった。
今も、である。
師直の命で、あらかじめ、選りすぐった一流どこの美妓が首をそろえていた。――西施、小観音、小槌、おだまき、獅子丸、於呂知、箱根、沖波などという白拍子名をそれぞれに持っており、わけて於呂知というのは、道誉がまだ“箒ノ頭さま”でない初心な少年の日に早くも枕席に侍って初めての閨戯をお教えしたものと、みずからそれを光栄にしている妓で――いまでこそは、こんな色気を捨てた大酒呑みの年増ではあるけれど、わたしだッて――と常々、酔った果て