일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんのしゅっぱつ

秦の出発

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 秦の出発(しんのしゅっぱつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,532자 · 29화면

아오조라 문고

の一件を話した。不思議にも、秦はもうそのことを知っていた。

「丹永のことについては、僕はへんに心残りを感ずる。これは僕の方の一種の霊感だが、あれは長くは生きまい。」

秦はしみじみと言った。私はなにか冷い空気を感じて外套を着た。秦も外套を着た。このような時、蟹でも食べに出かけたいのだが、もうその季節も過ぎていた。その上、秦は何かを待ってる様子で、二三回腕時計を見た。

彼が待ってるのは、陳振東だったらしい。陳振東がはいって来ると、彼は居ずまいを直した。

陳はなにかてきぱきと報告した。秦はその一語一語にうなずいてみせた。それから私に言った。

「玄元禅師が、明朝、丹永のところに来てくれるそうだ。あれも安心することだろう。」

その配慮は適宜だったし、秦の霊感もただの杞憂ではなかったと、あとで思いあわされた。――先廻りして言っておこう。丹永は翌日の朝、可なり多量の喀血をした。一時意識を失い、次に恐怖に襲われた。恐怖の後に、平静な衰耗状態に陥った。そこへ、粗服のなかに顔面だけが明朗に輝いてる玄元禅師が来た。禅師は二時間ばかり丹永のそばに坐っていた。祈祷もなく、説教めいたこともなく、沈黙のうちに時々短い言葉を彼女にかけた。