후리가나로 읽는 일본 고전
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ちくはくき
竹柏記
山本 周五郎
山本 周五郎의 竹柏記(ちくはくき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 45,798자 · 91화면
二の四
「私にではなく、貴女のためにです」
「わたくしが望まなくともですか」
孝之助の額に、苦痛を忍ぶような、深い皺が刻まれた。
「いま私には、こう答えることしか、できない、……私は貴女を愛している、この一生が終るまで愛してゆく、どんなことがあっても不幸や悲しみから、貴女を護る」
杉乃はそっと眼をそむけた。
寝床は暫く別にする、と云って、孝之助はまもなく杉乃を残してそこを去った。二人はついに寝屋の盃を交わさずにしまった。
二の四
孝之助の心は、かなり深く傷ついた。
杉乃の気持をあまくみていたわけではないが、そこまではっきり、云いきられようとは、おもいもよらなかった。喜ばれるとは考えなかったけれども、そんなに強く、殆んど憎みに近い表現で、少しの仮借もなく、
「愛することはできない」と云われようとはまったく予想もしないことであった。
それから二三日、彼は、動揺する自分の気持に、悩まされた。
――いっそみんな話してしまおうか、岡村八束がどんな人間であるか、役目を利用した商人との不正、ならず者を使って脅迫し、金を強要したこと、そしていま、決闘を申し込んで来ていることなど。