후리가나로 읽는 일본 고전
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 細雪(ささめゆき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 194,628자 · 371화면
正直のところ、有難い、と云う気持が先に立つのを如何とも制しようがなかった。人の死を希うような心が、自分の胸の奥の何処かに潜んでいると考えることは、不愉快でもあり浅ましくもあるけれども、どうやらそれは事実なのである。だが、今の場合、こう云う気持を抱く者は自分ばかりではないであろう、雪子は勿論のこととして、貞之助も同感であろうし、もし啓坊がこの出来事を聞き知ったならば、恐らく誰よりも小踊りして喜ぶものは彼であろうとも思えるのであった。
「えらい遅かったやないか」
もう事務所から帰宅していた貞之助は、応接間で妻の帰りを待っていたらしく、彼女が這入って来るのを見ると云った。
「―――お午頃出かけた云うのんに、あんまり遅過ぎるよって、今病院へ電話かけさしたとこやってん」
「それがなあ、こいさんを連れて帰ろう思うさかいに、だんだんと後れてしもうて、………」
「こいさんも一緒に戻ったのんか」
「戻らしません。―――手術が済む迄附いていたい云うのんで、それも無理がない思うて、………」
「手術することになったんか」
「はあはあ、―――あたしが行ってからも、しようかしまいかで長いこと相談して、ようよう極まったのんで、今鈴木病院迄みんなを送り届けて来ましてん」