후리가나로 읽는 일본 고전
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 細雪(ささめゆき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 194,628자 · 371화면
勿論全身が水に漬かって、今にも流されそうになるので、手は片時も棚を掴まえて放さずにいるのであったが、そうしながら窓の方へ体を捻じ向けて、妙子と顔を見合わした。彼はチラリと窓の中の妙子に一瞥を与えて、それから何か動作を始めた。最初妙子には彼が何をしようとしているのだか呑み込めなかったが、間もなくそれは、片手で藤棚を掴みつつ激流を横切って何とかして片手を窓へ届かせようとしているのであることが分った。途端に、革のジャンパーを着て、飛行家の被るような革の帽子を被って、眼ばかりパチクリさせているその男が、板倉写真師であることに、妙子は心づいたのであった。
この革のジャンパーは板倉がアメリカ時代にしばしば着ていたものだそうであるが、妙子は彼がこう云う服装をしたのを見たことがなかったし、顔がそんな風に帽子で隠されていたし、こんな時にこんな所へ板倉が出現しようとは夢にも思い設けなかったし、豪雨と激流とでその辺が濛々と煙ってもいたし、それに何よりも気が顛倒していたので、ちょっとの間板倉であることに心付かなかったのであった。が、そう心付くと、あ、板倉さん、と大声で叫んだが、それは板倉に向って云うよりも、室内にいる女史と弘少年とに、救助者が現れたことを知らせて彼等を力づけるためであった。