후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 細雪(ささめゆき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 150,580자 · 287화면
彼女たちは、前の年には何処でどんなことをしたかをよく覚えていて、ごくつまらない些細なことでも、その場所へ来ると思い出してはその通りにした。たとえば栖鳳池の東の茶屋で茶を飲んだり、楼閣の橋の欄干から緋鯉に麩を投げてやったりなど。
「あ、お母ちゃん、お嫁さんやわ」
と、突然悦子が声を挙げた。見ると、神前結婚を済ました一組が斎館から出て来るところで、花嫁が自動車に乗り移るのを、弥次馬共が両側に列んで覗き込んでいるのである。此方からは白い角かくしと、きらびやかな裲襠の後姿が、硝子戸の中でちらと光ったのを見ただけであったが、実は此処でこう云う一組に行き合わすことも、今年が始めてなのではなかった。そして、いつでも、幸子は何か胸を衝かれるように感じてその前を通り過ぎるのであるが、雪子や妙子は案外平気で、時には弥次馬の中に交って花嫁の出て来るのを待っていたり、花嫁がどんな顔をしていたとか、どんな衣裳を着ていたとか、あとで幸子に話して聴かすのであった。
その夕、貞之助と幸子とは、二人だけ残ってもう一晩京都に泊った。夫婦は明くる日、幸子の父が全盛時代に高尾の寺の境内に建立した不動院という尼寺があるのを訪ね、院主の老尼と父の思い出話などをして閑静な半日を暮したが、ここは紅葉の名所なので、今は新緑にも早く、わずかに庭前の筧の傍にある