후리가나로 읽는 일본 고전
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ままこ
継子
夢野 久作
夢野 久作의 継子(ままこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,364자 · 25화면
するとその時に二階の階段の上から、足音を忍ばして降りて来かかった派手な波斯模様の寝間着の裾と、白い、しなやかな素足の爪先がヒラヒラと、慌てて二階の方へ逃げ上って行ったが、しかし時計の方に気を取られていた玲子はチットモ気づかなかった。またも手探りで中庭に向っている廊下の途中にある小さな切戸の処へ来ると、その低い扉の中央にある小さな覗き窓にお河童さんの額を押しつけて青白い外の月夜を覗いた。そのままじっと動かなくなった。
その覗き窓の直ぐ下に大きなペンキ塗の犬小舎の屋根が月あかりに見えていた。それはズット前のこと、大沢家に泥棒が這入りかけたのを調べに来た刑事さんが「ここが一番物騒ですよ」と言ったので、玲子の父親の大沢子爵が、友人の村田大将から貰って来た黒竜江生れのセパードを繋いでいる小舎であった。そのセパードはアムールといってステキに大きい、人懐こい犬で、その中でも玲子と、玲子の先生の中林哲五郎には特別によく懐いているのであった。
しかしその時に玲子は別段にアムールの名を呼ぼうとはしなかった。ただ一心にその犬小舎の周囲を取巻く軒下の暗闇を見守っているきりであった。