후리가나로 읽는 일본 고전
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ぞくごくちゅうき
続獄中記
大杉 栄
大杉 栄의 続獄中記(ぞくごくちゅうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,326자 · 49화면
が、それだけでは、満足のできない男が出て来る。その眼の返礼を独占しようとする男が出て来る。平和が破れる。囚人の間の喧嘩というのは、ほとんどみな、直接間接にこの独占欲の争いにもとづく。これは世間の正直な人々の色恋の争いと何の変りもない。
どこの監獄の囚人の間にも、この種の色情はずいぶん猛烈なものらしい。
もっとも、これだとて、決して囚人特有の変態性欲ではない。女っ気のない若い男の寄宿舎なぞにはどこにでもあることだ。現に僕は、陸軍の幼年学校で、それが知れればすぐに退校されるという危険をすら冒して、忠勇なる軍人の卵どもが、ずいぶん猛烈にこの変態性欲に耽っているのを見た。はなはだお恥かしい次第ではあるが、僕もやはりその仲間の一人だった。
その僕が、しかも同志の間ではちょうどピストル強盗といったような形で赤い着物がよく似合うとからかわれていたほどの物騒な面構えなのにもかかわらず、危く監獄でこの犠牲になろうとしたことがあった。
千葉でのある日、湯にはいっていると、そこへ見知らぬ男が一人不意に飛込んで来た。監獄の湯は、どこでもそうらしいが、大勢一緒にはいる大きいのと一人ずつ入れる小さいのとがある。