후리가나로 읽는 일본 고전
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かいだんいちやぞうし
綺堂随筆 江戸のことば
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 綺堂随筆 江戸のことば(かいだんいちやぞうし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,152자 · 27화면
それはかの重兵衛で、今ここへ駆けつけて来る足音を聞くと、かれはにわかに起ち上がって睨むように源吉を見た。
「おじさん、今の音はなんだろうね。」と源吉は訊いた。
「なんでもない。岸の石がころげ落ちたのだ。」と、重兵衛はしずかに言った。「おれの釣場へ来て荒らしちゃいけねえ。もっとあっちへ行け。」
それがふだんとは様子が変わって、なんだか怖ろしいようにも思われたので、年のわかい源吉はそのまま素直に立ち去った。重兵衛はおれの釣場と言ったが、別に釣竿らしいものを持っているとも見えなかった。しかもその魚籠のなかには四、五匹の大きい魚が月明かりに光っていた。
源吉はあくる日それを近所の人たちにささやいたので、重兵衛におおいかかる疑いはいよいよ深くなった。そればかりでなく、さらにこういう事実が発見された。重兵衛の魚には怪しい爪のあとがついているというのである。注意してみると、どの魚にも頭か背か腹かにきっと爪のあとが残っているので、それは網や釣り針にかかったものでなく、何かの動物に捕えられたものであることが確かめられた。問屋で詮議しても重兵衛はいつもあいまいな返事をしていた。