후리가나로 읽는 일본 고전
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かいだんいちやぞうし
綺堂随筆 江戸のことば
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 綺堂随筆 江戸のことば(かいだんいちやぞうし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,152자 · 27화면
浅井さんの親子もそれを承知で借りたのです。そんなわけですから、家賃はむろん廉かったに相違ありません。家賃の廉いのに惚れ込んで、あんな化け物屋敷のような家へ住み込んでは、いくらお武家でも今に驚くだろうと、みんなが陰で噂をしていたのです。
「世の中に物の祟りなどのあろう筈がない。」と、宗右衛門という人は笑っていたそうです。尤もこの人は顔に黒あばたのある大柄の男で、見るから強そうな浪人でしたから、まったく物の祟りなどを恐れなかったのかも知れません。
論より証拠で、今に何事か起こるだろうと噂されながら、浅井さんの親子は平気でここに住み通していたのですから、悪い噂も自然に消えてしまって、近所の人たちも安心して自分の子どもを稽古にやるようにもなったのです。七年も八年も無事に住んでいる以上、まったく宗右衛門さんの言う通り、世のなかに物の祟りなどは無いのかも知れないと、わたくしの両親も時々に話していました。
そうすると、今までの人達はなぜ無暗に立ち退いたのでしょう。大かた近所の噂をきいて、唯なんとなく気味が悪くなって、眼にも見えない影に嚇かされて、早々に逃げ出したのかも知れません。