후리가나로 읽는 일본 고전
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おだのぶなが
織田信長
坂口 安吾의 織田信長(おだのぶなが)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,950자 · 36화면
自ら一人フンドシ一つで大蛇見物にもぐりこむような好奇心は、然しそれが捨身の度胸で行われている点に於て、信玄も舌をまき、決して軽蔑はしないであろう。けれども、それは信玄にとって所詮好奇心でしかなかった。世に最も稀な、最も高い、科学する魂であること、それが信長の全部であるということを、信玄は理解することができなかった。蛇に食われて死んでもよかった。武士たる者が、戦場にはるべきイノチを、蛇にかまれて死ぬとは! 然し、絶対者に於て、戦死と、蛇にかまれて死ぬことの差が何物であるか。大蛇を見たい実証精神が高い尊いというのではない。天下統一が何物であるか。野心の如きが何物であるか。実証精神の如きが何物であるか。一皮めくれば、人間は、たゞ、死のうは一定。それだけのことではないか。
出家遁世者の最後の哲理は、信長の身に即していた。しかし、出家遁世はせぬ。戦争に浮身をやつし、天下一に浮身をやつしているだけのことだ。一皮めくれば、死のうは一定、それが彼の全部であり、天下の如きは何物でもなかった。彼はいつ死んでもよかったし、いつまで生きていてもよかったのである。そして、いつ死んでもよかった信長は、その故に生とは何ものであるか、最もよく知っていた。