후리가나로 읽는 일본 고전
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せいかぞく
聖家族
堀 辰雄
堀 辰雄의 聖家族(せいかぞく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,074자 · 33화면
ときどき彼が船暈を感じている人のような眼ざしを夫人の上に投げるのに注意するがいい。
だが扁理の心理をそんなに不安にさせているのは、そういう環境のためばかりではなしに、細木夫人とともに故人の思い出を語りながら、たえず相手の気持について行こうとして、出来るだけ自分の年齢の上に背伸びをしているためでもあったのだ。
――この人もまた九鬼を愛していたのにちがいない、九鬼がこの人を愛していたように。と扁理は考えた。しかしこの人の硬い心は彼の弱い心を傷つけずにそれに触れることが出来なかったのだ。丁度ダイアモンドが硝子に触れるとそれを傷つけずにはおかないように。そしてこの人もまた自分で相手につけた傷のために苦しんでいる……
そういう考えがたえず扁理を彼の年齢の達することのできない処に持ち上げようとしていたのだ。
――やがて、ひとりの十七八の少女が客間のなかに入ってくるのを彼は見た。
彼はそれが夫人の娘の絹子であることを知った。その少女は彼女の母にまだあんまり似ていなかった。それが彼に何となくその少女を気に入らなく思わせた。
彼は自分のいまの気持からは十七八の少女はあんまり離れ過ぎているように思った。