후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
かんぞうせんせい
肝臓先生
坂口 安吾의 肝臓先生(かんぞうせんせい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,194자 · 46화면
そこへ起ったのが戦争だ。これが先生の運命をかえてしまった。
それは昭和十二年の末ごろからの話であった。先生は妙なことに気がついた。診る患者のほとんど全部の肝臓が腫れているのだ。あまりのことに驚いて、脚気の患者でも、頭痛の患者でも、容赦なく胸をあけさせて肝臓をしらべると、例外なく肝臓を腫らしている。疑いもなく肝臓炎の症状だ。
先生は文献をしらべてみたが、すべての人間は肝臓炎である、というようなことは、どこにも書いてある筈がない。先輩にきいてみると、それは伊東の風土病だろうという返事であった。
しかし先生の診察を乞う者は伊東市民に限らない。ここは名高い温泉地だから、日本中から観光客があつまる。それらの人々も診察をもとめてくるが、しらべてみると、みんな肝臓を腫らしている。してみれば全国的な現象で、けっして一伊東市のみの風土病ではあり得ないのである。
先生は、あまりのことに混乱した。一時は我が目を疑ったのである。
それまでの先生は、特に呼吸器病の医者として自ら任じていた。呼吸器病の侵略たるや、日本に於ては風土病かの観を呈し、あたら有為の人材が業半ばに吐血して去り、まさに亡国病たるの惨状である。