후리가나로 읽는 일본 고전
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じじょでん
自叙伝
大杉 栄
大杉 栄의 自叙伝(じじょでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 115,021자 · 230화면
僕はしばらく門前にたたずんで、玄関のすぐ左の一室の窓を見つめていた。それが僕の室だったのだ。
窓の障子はとり払われていて、その奥の茶の間までも見えた。その茶の間と僕の室との間にも障子があった筈なのだ。そして僕の思い出はこの障子一つに集まった。
何をしたのかは忘れた。が、たぶんマッチで何か悪戯をしていたのだろう。母にうんと叱られて、その口惜しまぎれに、障子に火をつけた。障子は一度にパァと燃えあがった。母は大声をあげて女中を呼んだ。そして二人であわてて障子を押し倒して消してしまった。
この家から道を距てたすぐ前は、尋常四年の時の教室だった。僕はその教室のあったあたりを慄えるようにして眺めた。
受持の先生は島といった。まだ二十歳前後だったのだろう。ちんちくりんの癖に、いつも妙に口もとを引きしめて、意地悪そうに目を光らして、竹の根の鞭で机の上をぱちぱち鳴らしていた。何かというとすぐにそれで打つのだった。僕はほとんど毎日のようにこの鞭の下に立ちすくんだ。そして僕は、その事情はよく覚えていないが、この先生のお蔭で算術が嫌いになったような気がする。
その後五、六年して僕が幼年学校にいた頃、暑中休暇に、ふと道で東京でこの先生と出っくわしたことがあった。