후리가나로 읽는 일본 고전
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じじょでん
自叙伝
大杉 栄
大杉 栄의 自叙伝(じじょでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 115,021자 · 230화면
僕は黙って、そこから少し離れて、壁を背にして坐った。議論は宗教問題らしかった。年とった方はあぐらをかいて、片肱を膝に立てて顎をなでながら、しきりに相手の青年をひやかしながら無神論らしい口吻をもらしていた。青年の方はきちんと坐って、両手を膝に置いて肩を怒らしながら、真赤になって途方もないようなオーソドクスの議論に、文字通りに泡を飛ばしていた。そしてその間に、ちょいちょいと、もう一人の年とったのが、それが堺であることは初めから知っていた、先きの男ほど突っこんでではないがやはりその青年を相手に口を入れていた。
僕はその青年の口をついて出る雄弁には驚いたが、しかしまたその議論のあまりなオーソドクスさにも驚いた。僕も彼とは同じクリスチャンだった。が、僕は全然奇蹟を信じないのに反して、彼はほとんどそれをバイブルの文句通りに信じていた。僕は自分の中にあるものと信じていたのに反して、彼は万物の上にあってそれを支配するものと信じていた。僕はこんな男がどうして社会主義に来たんだろうとさえ思った。そして無神論者らしい年とった男の冷笑の方にむしろ同感した。
この年とった男というのは久津見蕨村で、青年というのは山口孤剣だった。