후리가나로 읽는 일본 고전
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じじょでん
自叙伝
大杉 栄
大杉 栄의 自叙伝(じじょでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 115,021자 · 230화면
オルガンの音は優しい顔の女の先生のと別に変りはなかった。が、そのやはり真黒な、毛もしゃくしゃの、大きな指が、少しもぎこちなくはなく器用にそして活発にキイの上を走るのが、まずみんなを愉快がらした。
やがて先生が歌い出した。真黒な顔一ぱいに広がった大きな口から、教室じゅうに響き渡る、太いバスが出て来た。おちょぼ口をして聞えるか聞えないような声を出している、女の先生の声ばかり聞いていた僕等は、それですっかり先生に参ってしまった。そしてみんなは非常に愉快になって、できるだけ大きな口を開けて、できるだけ大きな声で歌った。
そして、これは特筆大書しなければならんことだが、僕はこの先生にだけはただの一度も叱られたことがなかった。
それだのに、どうだろう、僕はこうして二年間もずいぶん可愛がってもらったこの先生の名さえも忘れてしまっているのだ。
先生から中学校行きを勧められたことは、堅く口どめされていたのにもかかわらず、すぐにみんなの間に拡がった。そしてそれと同時に、中学校ができるということも確実になり、高等二年を終えたものはすぐにはいれるということも知れ渡った。