후리가나로 읽는 일본 고전
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えんようき
艶妖記
山本 周五郎
山本 周五郎의 艶妖記(えんようき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,761자 · 38화면
二十両は往復の雑費、百両は厳島神社へ奉納する分で、おふくろさまが承知だと頑張りだした。
「厭だ、そんなことはできない」
少年はその片眼で下僕をにらみつけた、「なんだ厭だと」
出来六はぐっと凄んだ、なんと凄んだことだろう、
「どうでも厭なら勝手にしろ、こうなれば腕ずくだ、背中の瘤も命も一緒に有金のこらずもらうからな」
こう云って懐中からぎらりと短刀を抜いて見せた。片眼の睨みより短刀の光のほうが効果的なのはいうまでもない、山家そだちの十六歳の少年はひと縮みに縮みあがり、「宮島へゆこう」と眼を伏せた。
世に下賤な人間ほど下賤なものがあろうか、こうして少年を誘いだした出来六は、備前の岡山で少年から金をあるだけ捲き上げ、そのままどこかへ消えてなくなった。よろしい、しばらく彼を逃走するに任せて、われらは八百助の身の上を眺めるとしよう、だがこれも簡略にするため一つ読者諸君の想像の援助を仰がなければならない、御承知のごとく彼は世間を知らない十六の少年であり、おまけに躯が不具で一文なしという、金箔つきの条件に加えて世は混沌の時代である。諸君の想像し得るあらゆる艱難、饑餓、嘲笑、迫害、絶望、辛苦の中でも飛切り極上というところを御想像願う。