후리가나로 읽는 일본 고전
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はなとしょうじょ
花と少女
小川 未明
小川 未明의 花と少女(はなとしょうじょ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N3. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N3 · 중급 · 신자체·신가나 · 3,667자 · 8화면
ある夜、月蝕があったのです。
初夏の晩で、宵のことでした。みんなは、外に出て、月をながめていました。おだやかな景色で、風もなく、みみずが眠そうに唄をうたっていました。たった一つ咲いたばらの花が、うす闇の底から薫って、いい香気をあたりにただよわせていました。
このとき、あちらから、魂をさらっていってしまいそうな、悲しい、また喜びのためにうきたちそうな声で、なにやらの歌をうたいながらくるものがありました。
さち子は、すべてを忘れて、じっとその方を見守っていますと、あちらの往来を歩いて、すぐ家の前の方へやってきました。見ると、髪の毛の長い、青色の服を着た青年でありました。その顔は、はっきりしませんでしたけれど、その若やかな、澄みわたる声からして、ほぼ想像されたのでした。
青年は、この家の前にくると、ふいに立ち止まりました。そして、あたりを見まわしました。
「ああ、いい匂いがすること。どこに、そんな花が咲いているのだろう?」と、足もとに目をくばりますうちに、垣根の際に、白く、ほんのりと咲いているばらを見つけました。
「この花を、私に、くださいませんか。」と、青年は、さち子に願いました。