후리가나로 읽는 일본 고전
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あぢさい
花火・来訪者 他十一篇
永井 荷風
永井 荷風의 花火・来訪者 他十一篇(あぢさい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,046자 · 104화면
哀傷を味った事もあった。
しかしまた、自分の不幸なるコスモポリチズムは、自分をしてそのヴェランダの外なる植込みの間から、水蒸気の多い暖な冬の夜などは、夜の水と夜の月島と夜の船の影が殊更美しく見えるメトロポオル・ホテルの食堂を忘れさせない。世界の如何なる片隅をも我家のように楽しく談笑している外国人の中に交って、自分ばかりは唯た独り、心淋しく傾けるキアンチの一壜に、年を追うて漸く消えかかる遠い国の思出を呼び戻すのであった。
銀座界隈には何と云う事なく、凡ての新しいものと古いものとがある。一国の首都がその権威と便利とを以て供給する凡ての物は、皆ここに集められてあるのだ。吾々は新しい流行の帽子を買うため、遠い国から来た葡萄酒を買うためにも、無論この銀座へ来ねばならぬが、それと同時に、有楽座などで聞く事を好まない「昔」の歌をば、成りたけ「昔」らしい周囲の中に聞き味おうとすれば矢張りこの辺の特種な限られた場所を選ばなければならない。
自分は折々天下堂の三階の屋根裏に上って、都会の眺望を楽しむ。山崎洋服店の裁縫師でもなく、天賞堂の店員でもない吾々が、銀座界隈の鳥瞰図を楽もうとすれば、この天下堂の梯子段を上るのが一番軽便な手段である。