일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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クーリーがしらのひょうじょう

苦力頭の表情

里村 欣三

里村 欣三의 苦力頭の表情(クーリーがしらのひょうじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,583자 · 18화면

아오조라 문고

猶太の赤い顔のおかみが、女にカードを渡した。そして何か言った。女はそれを俺に示して、テーブルの上の銅貨を拾ってみせた。

俺は皺ばんだ紙幣をベットの上にひろげて、女にいいだけ取れと手真似した。

女は時計を描いて、時間表をつくって二時間を示すと、紙幣の中から二円とった。そしてその金をおかみのポケットにねじ込んだ。猿のような赧ら顔のおかみは、にこつきもせずに、ドアを閉めて去った。女は敷布をはずして、水色の服に着更えると、乱れ髪を繕った。

俺はもう出て行かなければならないことを悟った。――だが俺には出て行くところがなかった。ここを無理に出てみたところで、不潔な見知らぬ街と、言葉の通じない薄汚ない支那人と亡命の露西亜人に出喰わすだけのことだ。言葉ができない俺には宿屋は勿論、ろくすっぽ一椀の飯にもありつけないことは解っている。俺は今朝、ここの停車場に吐き出されたばかりなのだ。的もないのに盲滅法に歩きとばして脚の疲れた儘に、とある倉庫の空地をみつけて、つい小半日もへタバッテいる間に偶然この女を見付けた訳だ。

――無鉄砲な男よ――

ふとこんな気がした。言葉も解らない、そして何の的のある訳でもないのに、何故こういう土地に乱暴に飛び出して来たかと思った。