후리가나로 읽는 일본 고전
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ちゃがゆのき
茶粥の記
矢田 津世子
矢田 津世子의 茶粥の記(ちゃがゆのき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,568자 · 30화면
その夜、久しぶりに清子は良人の夢を見た。亡くなってから初めて見る夢だった。良人は寝癖の、清子の耳たぼを優しくつまぐりながら、もつれたような声で何かくどくどと話しかけた。その長話にいらいらして、夢の中の清子は不機嫌に黙りこんでいた。
霊泉寺の朝は小鳥の声で明ける。淡緑りの背を光らせて飛んでいる鶺鴒がまず眼にふれた。飛びながらツツツ……と啼く。屋根に止まり長い尾で瓦をたたきながらツウン、ツウンとはりあげる。澄んだ美しい声である。水を飲みに池のふちに下りたのも尾でたたきたたき啼いている。池には紅葉の木が枝を張り出して、根かたに篠笹がひとかたまり、明るい陽射しの中に福寿草が含羞むようなすがたで咲いていた。
朝食前、清子は姑に添うて散歩に出た。四五軒の湯宿と雑貨や駄菓子などを商う小店と、あとは川を挟んで飛びとびに農家があるばかりだった。山寄りの小高い寺の建物は、ここには似合わぬくらいの宏壮さである。朽ちかけた山門、空洞のある欅の大樹、苔むした永代常夜燈、その頂きの傘に附してあるシャチも※(「てへん+宛」、第3水準1-84-80)ぎとられたり欠けたりしていた。