일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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そうもくのあんじから

草木の暗示から

小川 未明

小川 未明의 草木の暗示から(そうもくのあんじから)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,667자 · 6화면

아오조라 문고

海に、深林に、また野獣に脅かされた、其の当時の人々は、また、同時に自然の慈愛をも充分に受けることが出来たでありましょう。

地上に住む者は、地の匂いを充分に嗅がなければ、其の生活に徹することが出来ない。それに其の地を離れた時には、もはや、自分等の本当の生活というものは、無くなってしまった時であります。地上に住む人間が、最も親しい土や木や、水のほんとうの色を忘れ、匂いを忘れ、特質を忘れたら、彼等は、もはや何処にも、棲家を持たないといっていゝ。なぜなら、彼等は自然に対する、否、地に対する反逆者であるからです。

言い換えれば、地と人間の親しい交渉、それを措いて生活は他にないのであります。愛と美と温かな感情とが、生活に必要なばかりであって、知識というものは本能的の生活には要がないからであります。

私達は、はじめて地から産れた時の喜びと愛と美とを永続し得れば、其れでいゝのです。しかるに私達は、其の喜びも愛も、幸福も永久に忘れてしまった。私達は、其の幸福を取り返さなければならない。其の正義であった生活をもう一度地上に営んで見なければならない。同じような状態は、永久に決して二たび実現するものではないけれど、其れと同じような、また相似た幸福な生活はなされないとは言われないからであります。