일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

なおこ

菜穂子

堀 辰雄

堀 辰雄의 菜穂子(なおこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 88,758자 · 173화면

아오조라 문고

其処では風が絶えず木々の葉をいい匂をさせたり、濃く淡く葉裏を返したりしながら、ざわめかせていた。「ああ、あの沢山の木々。……ああ、なんていい香りなんだろう……」

或日、菜穂子が診察を受けに階下の廊下を通って行くと、二十七号室の扉のそとで、白いスウェタアを着た青年が両腕で顔を抑さえながら、溜まらなそうに泣きじゃくっているのを見かけた。重患者の許嫁の若い娘に附添って来ている、物静かそうな青年だった。数日前からその許嫁が急に危篤に陥り、その青年が病室と医局との間を何か血走った眼つきをして一人で行ったり来たりしている、いつも白いスウェタアを着た姿が絶えず廊下に見えていた。……

「やっぱり駄目だったんだわ、お気の毒に……」菜穂子はそう思いながら、その痛々しい青年の姿を見るに忍びないように、いそいでその傍を通り過ぎた。

彼女は看護婦室を通りかかったとき、ふいと気になったので其処へ寄って訊いて見ると、事実はその許嫁の若い娘がいましがた急に奇蹟のように持ち直して元気になり出したのだった。それまでその危篤の許嫁の枕もとにふだんと少しも変らない静かな様子で附添っていた青年はそれを知ると、急にその傍を離れて、扉のそとへ飛び出して行ってしまった。