후리가나로 읽는 일본 고전
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
小山 清의 落穂拾い・犬の生活(おちぼひろい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 239,741자 · 486화면
介山居士と石井氏の間に大喧嘩のあったことは世間周知のことである。まだそのほとぼりの醒めていない時であった。東京のお客は私の誇張した賞讃の言葉に眉を顰めた。しかし介山居士は笑いながら「よく描けている。」と一言云っただけだった。このことも私の性に反する。やはり雑音のたぐいである。
耕書堂からなにやら古ぼけた本を抱えて出てきた介山居士が、渡り廊下を本館の方へ歩いて来ながら私を見かけて、「小山君、一寸きてくれ。」と呼んだ。私は印刷所へゆくところだったが、居士に附いて本館の一室に入った。居士はそこにある大机に向って腰をかけ、私にもその脇に腰をかけさせた。口述筆記なのであった。その頃居士は「隣人之友」に「日本武術神妙記」の続篇を連載していたが、その口述筆記であった。居士は懐から眼鏡のケースを取出して眼鏡をかけ、本を開いてゆっくり口述された。源頼政の鵺退治の件であった。居士の顔は眼鏡をかけるとやさしくなる。また居士は太鼓腹で恰幅のいい人で、みかけは土方の親方のようであったが、声はやさしかった。少年時代には電話の交換手を勤めたことがある位で、きれいな声をしていた。