후리가나로 읽는 일본 고전
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
小山 清의 落穂拾い・犬の生活(おちぼひろい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 239,741자 · 486화면
嘉吉には寝る布団も充分には無かった。文字通り煎餅布団にくるまって、その上にオーバーや座布団をのせて間に合わせていた。おかみさんやおきぬの手前を恥じて、嘉吉はきまり悪そうな顔をした。おかみさんも、その嘉吉の思いの外の貧しさには、吐胸を突かれた。
「呆れたね。あれじゃかぜを引くのが当り前じゃないか。」
おかみさんは押入から掛布団を出して、おきぬに嘉吉のもとに持って行かさせた。このアパートに来た頃、おきぬは嘉吉が綺麗な布団を日向に乾していたのを、よく見かけたものだ。
「あの布団はどうしたのだろう。きっと売り払ってしまったのだろう。」
とおきぬは思った。
嘉吉は財布から幾枚かの紙幣を取出して、
「足りないだろうけれど、いまこれだけしか無いんだ。」
「いいわよ。そんな心配しなくとも。」
「そうも行かないさ。」
「それじゃ、これだけお預りして置くわ。いいえ、いいのよ。ねえ、山田さん。なにか食べたいものがある?」
「皆さんと御一緒でいいよ。」
「遠慮しているのね。今晩は御馳走をしますよ。」
「それはすまないね。こんなに熱があるくせに食気だけは変らないんだ。ふだん食意地が張っているせいだろうなあ。