후리가나로 읽는 일본 고전
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
小山 清의 落穂拾い・犬の生活(おちぼひろい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 239,741자 · 486화면
K紙の威力は最も貧弱でその読者も寥々たるものであったが、ときたま鍋や洗面器を抱えた拡張員が風の如く現われては不意打をくわせるのである。月はな蓋をあけてみて、思いもよらぬお得意が攫われているのを発見することがあるが、みなK紙にしてやられているのである。私たちはよく鳥羽伏見の戦いで薩長方の鉄砲に手を焼いた新撰組の豪傑のような口をきいた。「鍋や洗面器には敵わない。」けれどもお得意にしても、K紙を取るということは、原因があからさまなので、恥ずかしい気がされるようであった。「鍋かね? 洗面器かね?」と訊くと、顔を赤らめて、「お前のところも、たまには鍋ぐらい持ってこいよ。」と云ったものである。私はこの下駄屋では新聞代の代りに下駄や草履をもらったこともある。金のないときはこちらも便利であったし、むこうもその方が商売になったらしい。顔馴染になってしまうと、そんな融通もきいた。この下駄屋の隣りは駄菓子屋であった。小さい婆さんと若い息子の二人きりの所帯であった。息子はどこやらに勤めているようであったが、どうやら胸を病んでいるらしく、顔色が悪かった。この家は夕刊だけを取っていた。