후리가나로 읽는 일본 고전
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
小山 清의 落穂拾い・犬の生活(おちぼひろい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 239,741자 · 486화면
いくらか世間の塩をなめてきた心でふりかえってみると、母親のつらい立場が順吉にもわかる気がするのであった。
「おすぎさんもたいへんだなあ。」
順吉はいまさらのように、おすぎ親子の境遇を思いやった。
順吉はおすぎの夫の芳三を知っていた。順吉が夕張にきた頃、ちょうど芳三は人車捲きの係りをしていた。奇禍に遭う二月ばかりまえのことである。順吉は仕事のかえりには、徒歩で山を登らずにそのつど人車の世話になっていたから、ときどき芳三を見かけていた。芳三は坑夫たちの間ではこわもてしているようであった。骨太の躯の大きい男で、額の感じなど如何にも喧嘩好きらしい気性を見せていた。口のきき方もひどく乱暴であった。
おすぎが寮にきてしばらくしてから、あれが死んだ芳三の女房だと聞かされたとき、順吉は意外な気がした。芳三のような一見粗暴な男の女房としては、卑屈なもっとおどおどした女を想像していたからである。「芳三は女房に惚れていたよ。」と云う寮長の話を聞いたとき、なるほどそうかも知れぬと思った。順吉が仕事から帰ってきたときなど、トシを背負ったおすぎが寮の事務所の窓硝子を拭いていたり、また土間を掃除していたりすることがある。