일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おちばのとなり

落葉の隣り

山本 周五郎

山本 周五郎의 落葉の隣り(おちばのとなり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,877자 · 57화면

아오조라 문고

「おれだけじゃあねえんだな」と繁次はよく独り言を云った、「あのおつぎっていう人だって、女の身でずいぶん辛いおもいをしたらしいからな」

おひさとはなるべく顔の合わないようにしたが、同じ家にいるのでまったく見ないわけにはいかないし、なにか話しかけられれば返辞もしなければならない。おひさのようすにはなんの変化もなく、これまでどおり彼を頼みにし、つまらないようなことでも、いちいち彼に相談するというふうであった。

――十四ぐらいでも、女ってものはたいした度胸があるんだな。

男と抱きあい、唇を吸いあう、などということはたいへんな出来事の筈だ。云ってみれば一生がきまるようなことだろうのに、なんの変化もみせないというのは、よっぽどの度胸があるに違いない、と彼は思った。

繁次はやがて、自分の気持を隠すことを覚えた。おひさにも参吉にも、できる限りそれまでと同じような態度をとり、自分の感情を表へあらわさないようにつとめた。こういう努力には卑屈感が伴わずにはいない。繁次はときどき自分がみじめで、やりきれなくなることがあった。そんなことはたびたびではないが、どうにもがまんのできないようなときには、いつかの居酒屋へいって気をまぎらわした。