후리가나로 읽는 일본 고전
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ちくおんきのはり
蓄音器の針
中井 正一
中井 正一의 蓄音器の針(ちくおんきのはり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 980자 · 2화면
大学の抗争は単なる瀧川問題の意地張りではないであろう。
人間が道具化され商品化されつつある全歴史性への人間全体の最後の抗争のあらわれである。
人々はこの事件の底に、深淵に臨むごとき戦慄を、認識されないこころの深みにおいて見出しているのである。
人々のこの事件への興味は、単なるスポーツのそれではない。自分たちにもはっきりわかっていない人間の不安が人々を刺戟しているのである。
どれだけ多くの人々が一糸も乱れざる京大法学部教授の結束に、みずからは気づかずして、一脈の魂の涼しさを味わっているかしれない。人間を包む窒息しそうな濁った熱っぽい空気を今はじめて気がついたともいえよう。
大学全体が、研究全体が、そして人間がついにすべて蓄音器の針のように、どれをとってみても一様にキチンとすかし絵の入ったベルトを巻かれた箱の中に横たわるのであろうか。
人々の不安はそこになければならず、またその不安は除去されなければならず、新しい形をもってかたちづくらるべき不安でもある。
*『京都日出新聞』一九三三年六月五日号