후리가나로 읽는 일본 고전
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かいろこう
薤露行
夏目 漱石의 薤露行(かいろこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 19,925자 · 40화면
やがてわが部屋の戸帳を開きて、エレーンは壁に釣る長き衣を取り出す。燭にすかせば燃ゆる真紅の色なり。室にはびこる夜を呑んで、一枚の衣に真昼の日影を集めたる如く鮮かである。エレーンは衣の領を右手につるして、暫らくは眩ゆきものと眺めたるが、やがて左に握る短刀を鞘ながら二、三度振る。からからと床に音さして、すわという間に閃きは目を掠めて紅深きうちに隠れる。見れば美しき衣の片袖は惜気もなく断たれて、残るは鞘の上にふわりと落ちる。途端に裸ながらの手燭は、風に打たれて颯と消えた。外は片破月の空に更けたり。
右手に捧ぐる袖の光をしるべに、暗きをすりぬけてエレーンはわが部屋を出る。右に折れると兄の住居、左を突き当れば今宵の客の寝所である。夢の如くなよやかなる女の姿は、地を踏まざるに歩めるか、影よりも静かにランスロットの室の前にとまる。――ランスロットの夢は成らず。
聞くならくアーサー大王のギニヴィアを娶らんとして、心惑える折、居ながらに世の成行を知るマーリンは、首を掉りて慶事を肯んぜず。この女後に思わぬ人を慕う事あり、娶る君に悔あらん。とひたすらに諫めしとぞ。聞きたる時の我に罪なければ思わぬ人の誰なるかは知るべくもなく打ち過ぎぬ。