후리가나로 읽는 일본 고전
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きょこうのはる
虚構の春
太宰 治의 虚構の春(きょこうのはる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 54,586자 · 108화면
――ざんげじゃない。のろけじゃない。救いを求めているのでもない。私は、女の美しさを主張しているのです。それだけの事です。こうなって来ると、お仕舞いまで申しあげます。女は、歩きながら、ずいぶん思いつめたような口調で、かえらない? と小声で言った。あたしは、あなたのおめかけになります。家から一歩も外へ出るな、とあれば、じっとして、うちに隠れて居ります。一生涯、日かげ者でもいいの。私は、鼻で笑った。人の誠実を到底理解できず、おのれの自尊心を満足させるためには、万骨を枯らして、尚、平然たる姿の二十一歳、自矜の怪物、骨のずいからの虚栄の子、女のひとの久遠の宝石、真珠の塔、二つなく尊い贈りものを、ろくろく見もせず、ぽんと路のかたわらのどぶに投げ捨て、いまの私のかたちは、果して軽快そのものであったろうか、などそんなことだけを気にしている。
――はははは。今夜はなかなか能弁だね。
――笑いごとではないのです。そのような奇妙な、『ヴァイオリンよりは、ケエスが大事式』の、その方面に於ける最もきびしい反省をしてみるのでした。江の島の橋のたもとに、新宿へ三十分、渋谷へ三十八分と、一字一字二尺平方くらいの大きさで書かれて居る私設電車の絵看板、ちらと見て、さっさと橋をわたりはじめた。