후리가나로 읽는 일본 고전
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じゃせいのいん
蛇性の婬
田中 貢太郎
田中 貢太郎의 蛇性の婬(じゃせいのいん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 26,880자 · 54화면
許宣は急いで足を洗って舟へ乗った。船頭は水棹を張って舟を出し、舳を東へ向けて艫を立てた。
「もし、もし、船頭さん、すみませんが、乗せてってくださいまし」
ふくらみのある女の声がするので許宣は苫の隙から陸のほうを見た。背のすらりとしたな女が青い上衣を着た小婢に小さな包を持たせて雨に濡れて立っていた。
「張さん、乗っけてやろうじゃないか、困ってるじゃないか」
「そうですな、ついでだ、乗っけてやりましょうや」
船頭はまた舟を陸へやった。絹糸のような小雨の舳に降るのが見えた。
「どうもすみません、俄に雨になったものですから……」
艶かしい声がして女達は舟へあがって来た。そして、※(「女+朱」、第3水準1-15-80)な女の顔がもう苫屋根の下にくっきりと見えた。
「どうもすみません、お邪魔をさせていただきます」
女はおちついた物越しであいさつをした。許宣はきまりがわるかった。彼はあわてて女のあいさつに答えながら体を後の方へのけた。
「さあ、どうぞ」
女はそのまま入って来てその膝頭に喰つくようにして坐った。女の体に塗った香料の匂がほんのりとした。許宣は眩しいので眼を伏せていたが、女の顔をはっきりと見たいと云う好奇心があるのでそろそろと眼をあげた。