후리가나로 읽는 일본 고전
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せみのびとぞうけい
蝉の美と造型
高村 光太郎
高村 光太郎의 蝉の美と造型(せみのびとぞうけい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,286자 · 7화면
ハルゼミは先年五月末越後長岡の悠久山の松林の中でその幽遠な声を聞いたが、姿は見なかった。
セミの彫刻的契機はその全体のまとまりのいい事にある。部分は複雑であるが、それが二枚の大きな翅によって統一され、しかも頭の両端の複眼の突出と胸部との関係が脆弱でなく、胸部が甲冑のように堅固で、殊に中胸背部の末端にある皺襞の意匠が面白い彫刻的の形態と肉合いとを持ち、裏の腹部がうまく翅の中に納まり、六本の肢もあまり長くはなく、前肢には強い腕があり、口吻が又実に比例よく体の中央に針を垂れ、総体に単純化し易く、面に無駄が出ない。セミの美しさの最も微妙なところは、横から翅を見た時の翅の山の形をした線にある。頭から胸背部へかけて小さな円味を持つところへ、翅の上縁がずっと上へ立ち上り、一つの頂点を作って再び波をうって下の方へなだれるように低まり、一寸又立ち上って終っている工合が他の何物にも無いセミ特有の線である。翅の上縁の波形と下縁の単一な曲線との対照が美しい。セミの持つ線の美の極致と言える。その波形の比例はセミの種類によってそれぞれの特色を持つ。又セミを横から見ず、上方から見ても翅の美はすばらしい。