후리가나로 읽는 일본 고전
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せみのびとぞうけい
蝉の美と造型
高村 光太郎
高村 光太郎의 蝉の美と造型(せみのびとぞうけい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,286자 · 7화면
そうかといって、セミの翅をただ徒に厚く彫ればそれこそ厚ぼったくて、愚鈍で、どてらを着たセミになってしまう。あつくてしかもあつさを感じない事。これは彫刻上の肉合いと面の取扱とによってのみ可能となるのである。しかも彫刻そのものはそんな事が問題にならない程すらすらと眼に入るべきで、まるで翅の厚薄などという事は気のつかないのがいいのである。何だかあたり前に出来ていると思えれば最上なのである。それが美である。この場合、彫刻家はセミのようなものを作っているのでなくて、セミに因る造型美を彫刻しているのだからである。それ故にこそ彫刻家はセミの形態について厳格な科学的研究を遂げ、その形成の原理を十分にのみこんでいなければならないのである。微細に亘った知識を持たなければ安心してその造型性を探求する事が出来ない。いい加減な感じや、あてずっぽうでは却て構成上の自由が得られないのである。自由であって、しかも根蔕のあるものでなければ真の美は生じない。
埃及人が永生の象徴として好んで甲虫のお守を彫ったように、古代ギリシャ人は美と幸福と平和の象徴として好んでセミの小彫刻を作って装身具などの装飾にした。