후리가나로 읽는 일본 고전
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こうじん
行人
夏目 漱石의 行人(こうじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 224,801자 · 452화면
自分はこれなら大した心配もないだろうと思って病院を出た。
十四
自分は別に行く所もなかったので、三沢の泊った宿の名を聞いて、そこへ俥で乗りつけた。看護婦はつい近くのように云ったが、始めての自分にはかなりの道程と思われた。
その宿には玄関も何にもなかった。這入ってもいらっしゃいと挨拶に出る下女もなかった。自分は三沢の泊ったという二階の一間に通された。手摺の前はすぐ大きな川で、座敷から眺めていると、大変涼しそうに水は流れるが、向のせいか風は少しも入らなかった。夜に入って向側に点ぜられる灯火のきらめきも、ただ眼に少しばかりの趣を添えるだけで、涼味という感じにはまるでならなかった。
自分は給仕の女に三沢の事を聞いて始めて知った。彼は二日ここに寝たあげく、三日目に入院したように記憶していたが実はもう一日前の午後に着いて、鞄を投げ込んだまま外出して、その晩の十時過に始めて帰って来たのだそうである。着いた時には五六人の伴侶がいたが、帰りにはたった一人になっていたと下女は告げた。自分はその五六人の伴侶の何人であるかについて思い悩んだ。しかし想像さえ浮ばなかった。