일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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まちはふるさと

街はふるさと

坂口 安吾

坂口 安吾의 街はふるさと(まちはふるさと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 193,435자 · 389화면

아오조라 문고

女の子の一人は、イヤがる風もなく、気軽に奥へ走りこんだ。

相当の時間またされたが、その償いのように、女の子は息をきらして戻ってきて、

「わかんない筈だわ。キッピイさんのことじゃないの」

先ず同僚に向ってこう報告すると、キッピイさんは有名人とみえて、女の子たちは顔を見合せて笑いだした。そして、意味ありげに、放二の顔を見た。あらためて、放二に興味をもちだしたようである。

駈け戻った女の子は窓口に首をのばして、

「その方はもう二ヶ月も前から居ないんです。もっと前になるかしら?」

「メーデーの翌日から」

「そう。忘れ得ぬ夜の出来事」

彼女らは声をそろえて笑った。

「何かあったんですか」

と、放二がきくと、駈け戻った子は目をふせて答えなかったが、ほかの一人はノドがムズムズする様子で、しかし直接放二には答えず、同僚に向って、

「あの人、共産党なのかしら?」

「うそよ。はじめはイタズラだったのよ。笑いながらデモ演説のマネしてたのよ。マダムが叱ってから、怒っちゃって、闘争演説はじめたのよ」

「そうでもないようよ」

「そんなことなくッてよ。ただの酔ッ払ッたアゲクよ。だけど、マスター行状記、バクロ演説、痛快だったわ」