후리가나로 읽는 일본 고전
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かっしょくのぐどう
褐色の求道
岡本 かの子
岡本 かの子의 褐色の求道(かっしょくのぐどう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,065자 · 14화면
几帳面に道路に仕切られ、それに思い思いの住宅が構えられていた。伯林から一時間で通える道程なのだから、住民の多くは伯林に職を持つ中小の勤人であろう。
恐らく伯林市から離れて近郊に住宅を持つ勤人の遠距離の住宅地の一つなのであろう。それ故に田舎町にしては小ざっぱりとして閑かであった。たとえ道を訊くためにドアのベルを鳴らしても出て来る家族は、不愛想な顔もせず、表まで出て来て念入りに教えて呉れる余裕を家々は持って居た。また、私は、汗水を垂らして工面した少しの建築費で如何に素人ながらも個人の趣味性を満足させようかと、心を籠めて建てた勤人の家屋の設計を見て廻るのも興味があった。私は最早や異境滞遊三年に近く、所謂偉大なもの、壮麗なもの――つまり異常なものの見物には刺激されなくなっていた。つつましい平凡に饑えていた。それ等の理由で、思わず私は二度目の足を此の町に運んだのであった。春も近くなったのでリンデンやプラタナスの街路樹の梢が色づいて来ていた。それを越して眺められる町の屋根から空も、寒さに張り詰めた息をすこし洩す緩やかな光が添った。だが冬の続きの白雲はまだ青空に流水の険しさを見せて、層々北から南へ間断なく移って行った。