후리가나로 읽는 일본 고전
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どくしょへんれき
読書遍歴
三木 清
三木 清의 読書遍歴(どくしょへんれき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 36,120자 · 72화면
雑誌というものを初めて見たのは六年生の時であったと思う。中学の受験準備のための補習の時間に一緒になった村の医者の子供が博文館の『日本少年』を持ってきたので、それを見せてもらったわけである。私はそんな雑誌の存在さえも知らないといった全くの田舎の子供であった。町へ使いに行くことは多かったが、本屋は注意に入らないで過ぎてきた。今少年時代を回顧しても、私の眼に映ってくるのは、郷里の自然とさまざまの人間であって、書物というものは何ひとつない。ただあの時の『日本少年』だけが妙に深く印象に残っている。その頃広く読まれていた巌谷小波の童話のごときも、私は中学に入ってから初めて手にしたのであった。田舎の子供には作られた夢はいらない。土が彼の心のうちに夢を育ててくれる。
かような私がそれでも文芸というものを比較的早く知ったのは、一人のやや無法な教師のおかげである。やはり小学六年のことであったと記憶する、受持の先生に竜野の町から教えに来ておられた多田という人があった。この先生はホトトギス派の俳人であったらしく、教室で私ども百姓の子供をとらえてよく俳句の講釈を始め、ついには作文の時間に生徒に俳句を作らせるほど熱心であった。