후리가나로 읽는 일본 고전
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ひょう
豹
山本 周五郎
山本 周五郎의 豹(ひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,656자 · 14화면
「どうなさったの、こんなに晩くまで」
純子は訝しげに正三の眼を覗きこんだ、正三は思切って嫂の眼をひたと覓めたが、じきに外向いて、
「僕、今夜あっちで寝ます」
と云うなり、玄関を出て離屋のほうへ走るように立去った。
何時ころであったか、正三は静かに襖の明く音を聞いて眼を醒ました。すると嫂が蒼白い顔をして立っているのを見つけた。
「どうしました」
正三が驚いて起上ると、純子は歪んだ微笑を見せながら、
「いま裏のほうで妙な音がしたんです。豹が来たのじゃないかしらと思って」
「見て来ましょうか」
正三が立上ると、純子は近寄って来て、
「いえいいのよ、まさか雨戸を破って入っても来ないでしょう。久しぶりで胸がどきっとしたら、すっかり眼が冴えちゃって」
正三は床を片寄せて、机の上のスタンドのカバアを除けようとした、すると純子が急いで正三の手を押えながら、
「いいのよ、いいのよ、私すぐ帰るから」
と云った。純子の手が触れた一瞬、その冷たい触覚が正三の脳へ痺れるような感を伝えた。正三は息を呑みながら本能的に身を退けた。それにもかかわらず堅くふくれた嫂の胸が、光をたたえた眸子が、張りきった丸味のある肩が、豊かな腰が、一時にぐんとのしかかってくるような幻暈を感じて正三は低く喘いだ。