후리가나로 읽는 일본 고전
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ちょうじんひげのはかせ
超人鬚野博士
夢野 久作
夢野 久作의 超人鬚野博士(ちょうじんひげのはかせ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 59,054자 · 117화면
そのシャンデリヤの下に斑白、長鬚のガッチリした面つきの老爺が、着流しのまま安楽椅子に坐って火を点けながら葉巻を吹かしている。写真で見たことのある唖川伯爵だ。七十幾歳というのに五十か六十ぐらいにしか見えない。嘗ての日露戦争時代に、陸海軍大臣がハラハラするくらい激越な強硬外交を遣っ付けた男で、この男の一喝に遭うといい加減な内閣は一と縮みになったものだから痛快だ。成る程、掛矢でブンなぐっても潰れそうもない面構えだ。取敢えず敬意を表するために、吾輩は山高帽を脱ぎながらツカツカと進み寄って、恭しく頭を下げた。
「……キ……貴様は……何か……」
まるで頭の上に雷が落ちたような声だ。頭を上げて見ると伯爵は安楽椅子から立上って、吾輩を真白な眼で睨み付けている。露国の蔵相、兼、外相ウイッテ伯を縮み上らせた眼だ。しかし吾輩は、わざと哄笑してみせた。
「アハハハ、私は鬚野房吉というルンペンです」
「……ナ……何だルンペンとは……」
「ルンペンというのは独逸語です。独逸語で襤褸の事をルンペンというところから、身なりとか根性とかがボロボロに落ちぶれた奴の事をルンペンというようになったのです。