일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ぐんこくかようしゅう

軍国歌謡集

山川 方夫

山川 方夫의 軍国歌謡集(ぐんこくかようしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 39,655자 · 80화면

아오조라 문고

一方、大チャンはおそい帰宅をつづけていた。彼は、依然として歌声が毎夜聞こえてくるつもりでいた。なにも知らず、帰宅してその夜の歌が前夜いったとおりなのを私にたしかめては、明日の歌をはりきって予告するのである。彼は、そのころは、「あの人」と会話さえかわしている様子だった。歌声の絶えたのにも関係なく、彼の歌声の主への、「愛」は、勝手にそこまで進捗してしまっていたのである。

……もちろん、私は彼に嘘をつきつづけていた。だが、彼へのファイトとか悪意のようなものは消えてしまい、私はただ、面倒をさけるだけの気持ちで彼にツジツマを合わせていたにすぎない、奇妙ないい方だが、現実に夜ごとのあの女の歌声が聞こえなくなってみると、もはやそれは「嘘」としての実体を失ってしまっていたのである。実際の歌声があってこそ、私の嘘にあやつられ、その嘘を生きている大チャンに意地のわるいよろこびを感じることもできたのだが、その実際の歌声が消滅しているのでは、大チャンのいい気な幻影のおしゃべりにも、なんの手応えもないのだ。……彼の「あの人」についての饒舌は、私にはなんの関係もない、無縁などこかの女についての噂話しとかわるところがなかった。